汚泥分解メカニズムについて

 現在、有機汚泥の分解はアルカリ溶解・オゾン・圧力・バイオ等により汚泥中の自然菌の細胞膜を破壊し、細胞膜内の有機物を微生物分解することにより促進されることが解っていますが、その詳細なメカニズムについては解明されていません。そして、有機汚泥は最終的に炭酸ガス(CO)、水等に分解されるというのが定説となっています。

 当社事業に取り入れているバイオ方式による汚泥分解について、【簡易試験】の結果、及び、【ミニプラント試験】での結果データの一部を公開します。

【簡易試験】

 採取した浄化槽汚泥へ汚泥分解バイオを投入し、曝気攪拌後、炭酸ガス(CO)濃度及び水温を測定しました。
 また同時にバイオを投入しない汚泥へ同様試験を行い、結果を比較しました。

〔試験状況〕 
右:バイオ投入 
左:バイオ未投入

〔測定機器(検知管)〕
-試験結果-  
バイオ投入 バイオ未投入
CO濃度 480ppm 400ppm
水温 7.5℃ 6.7℃
     ※表中測定値は顕著な差が現れた時点の値を記載しています。

 CO濃度は、バイオを投入した汚泥の方が投入していない汚泥より1.2倍高く検出されました。
 また、バイオ投入汚泥の方は水温が0.8℃高く、熱エネルギーを約480cal多く放出している結果となりました。
 以上から、バイオ投入により汚泥分解が促進されていると推測されます。

〔検知管測定によるCO2濃度測定結果〕
  中:バイオ未投入
下:バイオ投入
※上記試験は万全な機器・条件ではない簡素なものでありますが、顕著な結果が得られました。汚泥の分解、減量に関するバイオ投入効果の参考になると思っております。
 
【ミニプラント試験】

 排水処理工程にバイオを投入し汚泥分解(減量)を行った場合、放流水質が向上する傾向にあります。
 某下水道終末処理場において実施しましたミニプラント試験の結果から水質向上について考察しました。

   『データ1』 バイオ投入による曝気槽内生物相の変化
観測された生物 バイオ投入前(個) バイオ投入後(個)
繊毛虫類 ボルティセラ 3240 2320
カルケシウム 2320 120
エピスティリス 560 1120
オペルクラリア 2760
ポドフィリア 120
リトノータス 1320 1000
ドレパノモナス 10460
アスピディスカ 1360 10720
根足(肉質)虫類 アメーバ 40
アルセラ 1320
ピキシデキュ 160
鞭毛虫類 ペラマネ 160 240
モナス 40
エントシフォン 840
後生生物 ロタリア 40
細菌類 ベギアータ 200 240
生物総数(細菌類を除く) 11480 28480

   『データ2』 バイオ投入による放流水水質の変化
項 目 バイオ投入前(mg/ℓ) バイオ投入後(mg/ℓ) 増 減
SS 22 59%減
BOD 63 10 84%減
COD 18 12 33%減
T-N 22 14 36%減

 上記結果からの考察
 『データ1』によりバイオ投入前後では曝気槽内の生物相生態系にかなりの変化が現れました。
 まず、繊毛虫類の増加、根足(肉質)虫類の減少、鞭毛虫類の激減、そして後生生物の出現により、しっかりした食物連鎖のピラミッドが成形されたことが判りました。
 また、生物総数も2倍以上増加し、槽内の生物相全体が活性化されているものと推測されます。

 以上から、バイオ投入により槽内が有機物質の分解されやすい環境に推移したため、『データ2』に示される様な水質向上に繋がっていると考えられます。
 (この他にもバイオを投入した場合の方が、汚泥の沈殿効果が向上するという傾向が見受けられ、SSが減少する結果となっていると思われました。)


※ミニプラント試験中に撮影した汚泥分解写真

個人情報の取り扱いについて
Coryright (c) Chugoku Kankyo. Co., LTD. All right reserved.